当記事に訪れた方は、会員サイトに興味を持たれていらっしゃったのではないかと思います。

「会員サイトを作ってみたい」
「普通のサイトを作るより難しいのかな?」

そんな疑問を持たれているのではないでしょうか?
通常のwebサイトの一部を会員サイトにしたり、仲間同士でだけ連絡を取り合えるサイトにしたり、会員サイトといってもその規模はさまざまです。

そして、企業だけではなく個人でも運営できるほど、会員サイトの作成は敷居が低いものになっています。
当記事では、会員サイトの基本から作成方法、かかる費用や運営方法まで全て解説致します。

当記事を読むことで、会員サイトの作成をスムーズに始められる手助けになると幸いです。

会員サイトの基本

会員サイトとは、特定のユーザーしかアクセスできない秘匿性のあるサイトのことを指します。
そのため、会員サイトを作成するにあたって、アクセスに制限を持たせるためのパスワードやIDなどを管理する機能、または付与する機能など、通常のwebサイトにそれらの機能を付加することになります。

それらの作業に対してハードルを高く感じてしまい、なかなか会員サイトの作成まで至らない人も多いようです。
実は、いまのwebの技術は飛躍的に伸び、それらの機能を追加する手段が簡単になりました。
そのため、企業だけではなく個人でも会員サイトを作成し、運営している人も増えています。

会員サイトを作成する目的

会員サイトを作成するにあたって、目的を明確にすることはとても大切な指針になります。
会員サイトに付属できる機能のバリエーションも増え、選択できる幅も広がったことから、かえって的を絞ることが難しくなりました。

安易にいろいろな機能をもりこみ、動作が遅くなってしまうことで、ユーザーにとって利用しづらいサイトになることもあります。
そういった、作成過程の迷いを減らすためにも

・どんな会員サイトが作りたいのか
・どのような機能が必要なのか

ということを作成前に丁寧に検討し、コンバージョンの設定を決め、ゴールを明確にすることで、ブレることのない会員サイトを作成することができます。

例えば、大学生のサークルでメンバー募集のwebサイトに、会員用のページを追加するとします。
目的は、メンバーだけで閲覧できる写真や情報などを掲載し、仲間同士の距離を縮めるものです。

この場合、必要なのはIDやパスワードの管理する機能や認証機能です。
写真や情報の中身次第では、セキュリティのアップも必要です。

そこに、最初の目的以上の機能を簡単に付与できることを知り、興味本位で

・メルマガの発行機能
・ブログ機能
・掲示板機能
・コミュニケーションを行うためのチャット機能

など、とめどなく機能を追加してゆくとどうなるでしょうか。
機能は増えれば増えるほど、動作が重くなります。

また、それらに伴う管理も必要になり、運営するための労力も増えます。
機能を追加できるからと言っていろいろなものを盛り込むことは、結果として会員サイトの利便性がなくなり、アクセスする人が減り、失敗という終わり方になる可能性も否めません。

大切なことは「目的をしっかり保つ」ことです。

会員サイトのメリットデメリット

会員サイトを作成するにあたり、メリットはとても多くありますが、やはりデメリットもあります。
それらを比べた上で、会員サイトの作成の要否を見極めると良いでしょう。

メリット

1)関係性を深める
特定の人とのコミュニケーションをとることにより、関係性を深めることができます。
限定された人しかアクセスできないので、クローズな世界でのコミュニケーションが可能になります。

2)コンテンツを限定して案内できる
特定の写真や記事、ファイルなどを会員に渡したり販売ができます。

3)会員をファン化させ、固定客を増やす
例えば、無料で登録できる会員サイトに登録したユーザーに、メルマガなどでイベントやお得情報を紹介、会員のみのセールやイベントを開催することでファンを増やします。
さらに、有料会員になった場合の特定や特別待遇措置を行うことで、固定客を育てることができます。

デメリット

1)セキュリティを強固にする必要がある
個人情報を取り扱う関係で、セキュリティを強固にする必要性があります。
最初に借りるレンタルサーバーなどで、セキュリティサービスを重視しているものを選ぶなどの処置が必要です。

2)定期的なサービス提供
会員サイトに登録したユーザーのために、定期的なサービスが必要です。
会員サイトに登録したからには、それなりのメリットがなくてはなりません。

そのために、記事や写真などのコンテンツの提供やイベントの開催など、登録していない人との差別化を強調するために定期的なサービス提供は必須になります。

3)会員サイトの作成には専用の知識が必要
会員サイトを作成するにあたり、通常のwebサイトを作成する方法にプラスして、会員サイト作成用の行程が増えます。
また、そのための知識も必要になります。

会員サイトの導入方法

会員サイトを作成するにあたり、どのように始めれば良いのか悩むことでしょう。
当記事では、既存サイトを流用するパターンと、まったくの新規に会員サイトを作成する2つのパターンを紹介します。

既存のサイトを利用する

既存サイトを利用するのは、

・小規模な会員サイトを既存サイトに付け足したい
・とりあえず簡単に始めたい

など、付属的に会員サイトを作成したい場合などにこの方法を選ぶことが多くなります。

例えば、既存サイトがコーポレートサイト(企業案内サイト)だった場合では、特定のページにアクセスする時のみIDやパスワードの入力を求められるような会員サイトにすることもできます。

また、個人でブログを運営している場合では、IDとパスワードを持たせることで、特定のグループにだけ閲覧できるページを作ることもできます。

新たに会員サイトを作成する

新規に会員サイトを作成するのは、

・それなりの規模の会員サイトを作りたい
・セキュリティを強固にしたサイトを作りたい

というような目的の場合に、既存サイトの有無にかかわらず新たに会員サイトを作成することが多くなります。

例えば、会員サイト向けの商品の販売や、個人情報を管理することが多いサイトなどは、土台からセキュリティやユーザビリティを意識したサイト作りを行います。

このように、会員サイトの目的によって方法を選択することは大切です。
ですが、会員サイトだけでなく、webサイトは作成後の「運営管理と成長させる」こともとても重要なのです。

会員サイトの運用に対して

・どれだけの労力を提供できるのか
・どれだけの販売利益が必要なのか
・どれだけの情報を保有するのか

といったことも含めて考えながら、どのような形でスタートすることがベストなのか決めると良いでしょう。

会員サイトの作成方法

さて、実際に会員サイトを作成するにはどのような手段があるのでしょうか。

現在のwebの世界では、会員サイトを作成することに対してだいぶハードルが低くなっていることは申し上げました。
それでも、規模によっては専門家の業者や個人のデザイナーに依頼する場合も多く、どちらもメリットデメリットはあります。
自分で作成した場合、または業者に依頼した場合、両方の作成方法を紹介致します。

自分で作成

自分で会員サイトを作成する場合、webサイトの構築に対しての知識の有無によって、選択できる幅は変わります。
もちろん、知識がまったくない人が新たに全てを勉強しながら作成するのも良いでしょう。

ただ、会員サイトの公開までに時間がない場合や労力がさけない場合は、知識が深くなくても作成する方法もあります。
どちらを選択するにしても、注意して頂きたいのは「まったく知識が無い状態での作成は難しい」ということです。

多少なりとも、覚えたり調べたりすることは必要になります。

ASPを利用

ASPとはインターネットを利用してwebサイトを作るシステムです。
ASPを利用するにあたり、無料と有料があります。

ベーシックは無料でもオプション機能は有料など、契約形態は多種に渡ります。
また、提供しているサービスにより、利用できる機能も違います。
ASPを選択するにあたっては、会員サイトに欲しい機能の有無を判断材料の一つにすると良いでしょう。

ASPサービスのメリットはいくつかありますが、その中でもセキュリティをASPサービス側で担ってくれることが大きいでしょう。
これはとても重要です。

毎日たくさんのウィルスやバグ、顧客情報を狙った悪質なアクセスが行われているので、それらを防ぐためのセキュリティはとても大切です。
ほとんどのASPサービスでは、セキュリティを重視して日々生産されるウィルスに対してバージョンアップをしてくれています。
セキュリティへのケアを担ってくれるのは、運営者側の負担が減るのでとても助かります。

詳しい知識がなくても作れるようなわかりやすい管理画面を提供しているところも多く、webサイトを作成する知識が深くなくても作成しやすいようになっていることも大きなメリットです。
初心者や、店舗やコンテンツの運営に力を注ぎたい人に向いています。

wordpressなどオープンソースのCMSを利用

オープンソースのCMSとは、無料で提供しているCMSプログラムのことを言います。

その中でもwordpressはプロアマ問わず利用者の多いCMSツールです。
個人で利用する場合は、まずレンタルサーバーに契約し、wordpressをインストールすることから始めます。

wordpressは、スマホなどのモバイルでいうアプリみたいなものなので、まず利用方法を覚えなくてはなりません。
とても優秀なツールなので機能もとても多いのですが、それに比例して覚えることも多く、慣れ親しむにはある程度の時間が必要になります。

wordpressはプラグインも多く、自分の好みにカスタマイズできることも魅力です。
例えば、メルマガ機能やカート機能などもプラグインとして追加可能です。

また、web上ではたくさんのサイトでテンプレートを提供されています。
テンプレートは有料もありますが、無料の中でも会員サイトとして使えるものも多く、最初はそれらのテンプレートを基に作ると良いでしょう。

他のテンプレートに変更する際もシンプルな工程できますので、リニューアルやイメージチェンジが簡単にできることもメリットです。

wordpressで気を付けなければならないことは、セキュリティ面です。
セキュリティ用のプラグインも数多くありますが、更新をこまめに行わなければなりません。
wordpressの会員サイトの作成方法を紹介しているサイトはたくさんありますし、著書も多く出版されていますので、それらを参考に作成されると良いと思います。

モール型を利用

モール型とは、ショッピングモールのように大きい規模のwebサイトに、自分のサイト設置し運営するシステムです。

ショップでいうと、楽天やアマゾン、ヤフーなどがモール型です。
ブログでいえば、ameba、FC2などです。

モール型の良いところは、簡単に作成・公開できることです。
また、セキュリティ面も提供している運営者側で行っていますので、個人でセキュリティに対し意識を強く持つ必要はありません。

ただし、デザインに対して制約がありますので、オリジナリティを強調したい人には向いていません。
また、モール型を借りるための費用や、商品の販売に対してマージンがかかる場合があります。

多少の資金をかけても良いのであれば、

・試しにショップをネット上に持ってみたい
・ブログをしてみたい

そういう人のとっかかりとして良いと思います。

サーバーの機能のID付与やパスワード制限を利用

既存サイトがある場合、実は一番簡単に始められる方法です。
特定のページだけ、パスワードを入力してアクセスできるようにするだけです。

ただし、この場合はレンタルサーバー側にそのような機能がないと利用できません。
多くのレンタルサーバーが保有している機能ですが、利用するにあたりオプション料金がかかる場合もあります。

また、掲示板機能、チャット機能、メルマガ機能なども付属しているものもあります。
レンタルサーバーに自分の必要な機能があるのかを確認してから、契約すると良いでしょう。

外部の専門業者に受注する

専門業者へ依頼する場合、どの部分を委託するのか検討が必要です。
会員サイトを作成する場合の行程を抜粋すると、

1.サーバーをレンタルする
2.会員サイトをデザインする
3.作成する
4.商品やコンテンツをのせる
5.運営テストをする
6.運営する
7.アクセス解析を行う

という工程をふむことになると思います。

この工程のどの部分を業者に委託するかによって、選択する業者は変わってきます。
多くの専門業者は、得意不得意の分野があります。
作成、運営、アドバイスとトータルコーディネートをしてくれるところもあれば、デザインのみしか行わない業者もあります。

もし、依頼する側が会員サイト作成に対する知識があまり深くないのであれば、トータルコーディネートを得意としている専門業者のいくつかに問合せみると良いでしょう。
プロの意見を聞く良い機会になります。
相談、見積もりは無料で行ってくれる業者が多いので、時間が許す限りたくさんの業者とお話することをおすすめします。

そのうちに、どの部分を依頼するのがベストの方法なのか見えてくると思います。
ここで大切なのは、一つ目の業者で決めないことです。

あちらも商売なので、セールストークをしっかりはさみます。
それを鵜呑みにしたり、「わざわざ説明してくれているから」と遠慮はせずに、お互いビジネスという認識でしてしっかり見極め、プロの意見からいろいろなことを学びましょう。

会員サイトに必要な機能とは?

どんな会員サイトを作成したいのかによって、必要な機能は変わってきます。
会員サイトの特徴は、パスワードやIDなどによる特定のユーザーにしかアクセスできないページを作り運営することです。

それらには、個人情報が付随してきます。
個人情報を流出させない、ウィルス感染をさせないための、強力なセキュリティを保つことは絶対に必要です。

また、顧客情報を管理するシステムも必要になります。

どのようなページを閲覧して、どのような商品を購入したのか
どのようなイベントに参加したのか

こういった、ユーザーが利用しているページやコンテンツ、サービスを把握する機能は、サイトの規模によってはオートマティック化することが大切になります。

また、レスポンシブ機能も必要です。
webサイトを閲覧するデバイスは、パソコンよりスマートフォンが上回っているのが現状です。

パソコン、タブレット、スマートフォン、どのデバイスで見ても閲覧できるような作りにすることは必須です。
それ以外にも、

・メール発信機能
・お問合せフォーム機能
・決済機能
・写真管理機能
・マイページ機能

など、たくさんの機能がありますが、どのような会員サイトを作成したいかによって、必要な機能は変わってくるでしょう。
先に述べた、IDやパスワードの発行や管理機能、個人情報の流出やウィルス感染を防ぐためのセキュリティの機能、いろいろなデバイスに対応できるレスポンス機能は必須になります。

会員サイトの運営方法

会員サイトだけでなく、webサイトは作成して終わりではありません。
その後の運営がとても大切です。

会員サイトを運営するのは、個人でできる小規模のものからチームで行う大規模なものまで様々です。
それぞれの運営方法で、抑えておくべきところを紹介します。

個人で運営する

もし、会員サイトを自分で運営するのであれば、自分なりにスケジュールを決めると滞りを少なく運営することができます。

会員サイトの最大の敵は過疎化です。
更新が停滞することでユーザーが訪れなくなるのは一番避けたい状況です。

そのためには、週に1回は更新する。
または、この曜日はブログ、この曜日は写真をアップするなど、自分なりのルールを決めます。

その際は、モチベーション保つために毎月ごとの目標を決めると良いでしょう。

・今月は、アクセス数を増やす
・今月はイベントを開催する

というように毎月の目標を決め、ルールを決めてコンテンツを増やすことで過疎化を避け、会員メンバーを増やすことも可能です。
個人で運営する場合は特に「モチベーションをいかに保つか」が重要になります。

専門業者に依頼する

会員サイトが大規模になる場合、運営を専門業者に依頼することも一つの方法です。
だからといって、更新の一つ一つを全て依頼すると莫大なコストがかかります。

会員サイトの運営にかける費用をある程度抑えるためには、専門業者に依頼する部分と自分たちで行う部分を分けることです。

例えば、大きなショップを運営しているとします。

・商品の写真を撮る
・商品の紹介ページを作る
・ユーザーのレビューを掲載する。

というような作業が多いのであれば、商品関連の更新部分は自社で行います。

ただし、会員サイト上のマーケティングの部分やアクセス解析の部分、SEOを取り入れた戦略などは、専門業者と合同で行うことでプロの意見を取り入れることができます。
専門的な知識が必要な部分を専門業者に協力してもらいつつ、ショップの目的や特徴を理解した日々の更新は自社で行う。

このように、それぞれのメリットをうまく利用した運営を行うことが、会員サイトを長く太く続けられる秘訣になります。

まとめ

会員サイトの作成について解説をさせて頂きました。

最後まで読んで下さりありがとうございます。
ここまで読まれて、いかがだったでしょうか?

会員サイトを作成することに対して、理解できたことは増えたでしょうか?
会員サイトを作成することはけして難しくありません。

便利なツールも増え、まったくの初心者でも作成できる機会は増えています。
簡単に作れるようになった会員サイトですが、個人情報を保有する可能性がある場合が多く、その扱いに対しては慎重になることはとても大切です。

そこを抑えていれば、会員サイトはとても楽しいものになります。
当記事を読むことで、スムーズに会員サイトの作成を始められる事を祈っております。

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