1.エクセルのパスワードって何?設定するメリットは?
エクセルで資料を作成する事は、皆さん良く経験されているのではないかと思います。
作成したエクセルファイルに、読み取りパスワードや書き込みパスワードを設定することが出来ることをご存知でしょうか?
作成した資料を特定の人以外に見られては困る場合など、閲覧や編集を制限したい場合に利用すると大変便利ですね。
つまり、ファイルやブック・シートにパスワードをかけると、閲覧や編集を制限することが出来るのです。
パスワードが設定されたファイルを閲覧するには、読み取りパスワードを入力する必要があり、ファイルに書き込むには書き込みパスワードも必要になります。
このように、パスワードの使い方次第で、ファイルの閲覧や上書きを特定の人だけに制限することが可能になるのです。
2.エクセルにパスワードを設定する方法
Excel2007・2010・2013・2016全てのバージョンで、パスワードを設定すれば、ファイルの閲覧や更新を制限することが出来ます。
制限の仕方はファイル全体にパスワードを設定する方法や、ブックやシートそれぞれにパスワードを設定する方法があります。
そのため、作成している書類や閲覧状況に応じて、パスワードの設定方法を選択しましょう。
また、閲覧や編集ができなくならないよう、必ず設定したパスワードは控えておきましょう。
2-1.ファイルにパスワードを設定する
エクセルにパスワードを設定するには、まず画面左上の「ファイル」をクリックします。
すると、メニュー画面が表示されるので、その中から「名前を付けて保存」をクリックして、保存先を選択してください。
次に、画面右下の「ツール」をクリックして、表示されるメニューから「全般オプション」を選択します。
「全般オプション」をクリックすると、読み取りパスワードと書き込みパスワードを入力する欄が表示されるので、設定が必要なパスワードを入力して「OK」をクリックしましょう。
以上の手順で、エクセルのファイルにパスワードを設定できます。
2-2.ブックにパスワードを設定する
エクセルで複数のシートを1つのファイルにまとめ、保存できるようにしたものをブックと言います。
このブックにパスワードを設定すると、閲覧や更新を制限することが出来ます。
パスワードを設定するときは、画面上部の「校閲」タブの中にある「ブックの保護」アイコンをクリックします。
すると、パスワードの設定画面が現れますのでパスワードを入力してください。
以上の手順で、ブックにパスワードを設定できます。
2-3.シートにパスワードを設定する
エクセルのシートごとにもパスワードを付けて保護することが可能です。
手順としては、画面上部の「校閲」タブの中にある「シートの保護」を選択し、パスワードを入力します。
ここまではブックのパスワード設定方法と同じですね。
ただし、シートの設定ではパスワードで制限する範囲を選択することが可能です。
制限したい箇所にチェックを入れOKボタンを押すと範囲を指定してパスワードを設定できます。
選択した箇所が保護されると、パスワードを入れない限り閲覧されることもありません。
3.パスワードを設定したファイルの開き方
Excle2007、2010、2013、2016では一度パスワードを付けて保存したファイルやシート、ブックを閲覧したり、更新しようとする時には、設定したパスワードを入力しなければいけません。
ファイルを開こうとするとパスワードの入力を要求するダイアログボックスが表示されますので、設定した正しいパスワードを入力してください。
パスワードを忘れてしまった場合、ファイルを開くことができなくなるので、パスワードの取り扱いには気を付けましょう。
なお、書き込みパスワードだけが設定されているファイルの場合、ファイルを開く時に読み取り専用ボタンをクリックすると、閲覧だけは出来ます。
4.エクセルのパスワードを解除する方法
一度設定したパスワードを一旦解除したい場合もありますね。
そんな時にはパスワードを設定する時と同じ要領で、読み取りパスワードと書き込みパスワードの入力画面まで進みます。
保存オプション画面まで来たら、パスワードを入力する欄を空欄にした後、OKボタンを押します。
どちらか片方のパスワードだけ残したい場合には、残したい方のパスワードを入力し、削除したいパスワードのみ空欄にしてOKにして保存してください。
ファイル名がそのままの状態で保存ボタンを押すと、「既存ファイルの内容と置き換えするかどうか」の確認が表示されますので「置き換え」を選択します。
すると、新しく設定したパスワードの内容で保存されます。
パスワードを解除すると、通常のファイルと同様にパスワードなしで閲覧できるようになります。
5.パスワードのトラブルについての対応
エクセルにパスワードを設定し、閲覧や上書きを制限することはとても便利で、情報の拡散を防ぐことが出来るため、多くの方が利用しています。
そんな便利なパスワードですが、やはりトラブルも少なからず発生してしまいます。
どのようなトラブルかと言いますと、やはり多くはパスワードを忘れてしまう事や、パスワードを入力しても開かないといったトラブルではないでしょうか。
パスワードを設定したファイルの内容は、恐らく重要な情報なので、ファイルが開かなくなっては大変です。
ここからは、パスワードに関するトラブルが起こった時の対応について見ていきましょう。
5-1.パスワードを忘れた時は?
エクセルファイルやシート、ブックにパスワードを付けて保護していたにもかかわらず、パスワードを忘れてしまうという失敗は誰にでも起こり得るミスです。
そんな時は、エクセルのパスワード解析ソフトを利用してみてください。
おすすめは、無料ソフトのPassFab for Excelです。
PassFab for Excelは使い方が簡単なので、初めてでも使いやすいでしょう。
ただし、ソフトを利用しても100%解析できるとは限らず、安全性など個人の責任において使用しなければいけません。
もし、パスワードが解析できなかった場合は、上記ファイルでパスワードを解除することも可能です。
5-2.パスワードを入力してもファイルが開かない時
「設定していたパスワードを入力してもファイルが開かない」というトラブルもまれに起きることがあるようです。
このようなトラブルの原因として、一番考えられるのはパスワードの覚え間違いや入力ミスでしょう。
ファイルが開かない時は、今一度設定したパスワードを確認し、入力時に大文字小文字の入力ミスをしていないかを確認してみましょう。
もしパスワードが正しいにもかかわらず開けない場合には、ファイルが壊れてしまっていることが考えられます。
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