請求書は、仕事を受注した側が発注元に報酬を請求するための書類で、無料のテンプレートでも問題なく使うことができます。
しかし、請求書には必ず記入すべき項目があり、テンプレートによっては項目が足りないものもあるので注意が必要です。
すぐに使える請求書テンプレートは?
そこで、当ページではすぐに使える請求書のテンプレート(ひな型)を、それぞれExcel/Word/PDFのフォーマットで公開しています!
全て会員登録不要・無料でダウンロードしていただけますので、自由にお使いください。
記入例や書き方、送る方法も解説していますので、
作り方がわからなかったり、何を記入すべきなのか悩んでいる方でも、失敗することなく取引先に請求書を送付することができますよ!
1. 全て無料!今すぐ使える請求書テンプレート集
まずは、必要な記入項目を備えたすぐに使える請求書のテンプレートの一覧です。
以下から、ご自身の用途や状況に合ったテンプレートを選んでご利用ください。
当ページでご紹介するすべてのテンプレートは、それぞれタテ型とヨコ型、色やデザイン違いをご用意しています。
そして、Excel・Word・PDFのファイル形式に対応しており、全て無料でダウンロードできるのでぜひ活用してください。
1-1. 基本の請求書テンプレート(迷ったらこれ・シンプルで使いやすい)
どのようなビジネスシーンでも利用できる、オーソドックスで定番タイプのテンプレートです。
シンプルで使いやすいため、個人・法人問わず、どの業種でもご利用いただけます。
どれを選べばいいか迷っている方はこのテンプレートをご利用ください。
基本の請求書テンプレート(タテ型)
基本の請求書テンプレート(ヨコ型)
1-2. 軽減税率対応の請求書テンプレート
消費税率10%と軽減税率8%、それぞれの合計金額を計算できるように対応したテンプレートです。
請求する商品ごとに税率を区分する必要がある場合は、こちらのテンプレートを利用してください。
軽減税率対応の請求書テンプレート(タテ型)
軽減税率対応の請求書テンプレート(ヨコ型)
1-3. 英語の請求書テンプレート
商品名や合計金額などの項目が、全て英語で表記されているテンプレートです。
請求書の記載内容は日本語のものと変わりませんが、英語表記で指定された場合や海外の企業へ提出する際は、こちらを利用してください。
英語の請求書テンプレート
2. 【記入例あり】請求書の正しい書き方-必要な項目やファイル形式は?
ここからは、請求書の正しい書き方と送り方を、記入例を見本にして解説していきます。
いざという時に、請求書が支払いを請求した証拠となるよう、正しいフォーマットを理解しておきましょう。
2-1. 請求書の書き方・記入例
以下は、請求書の記入例です。
※当ページの基本のテンプレート(タテ型)を使用しています。
請求書は特に決められたフォーマットがありませんが、以下の9個の項目を含んでいれば、請求書として問題なく利用できます。
※上記の各項目番号は、記入例の番号に対応しています。
2-2. 請求書に記載が必要な項目(要件)とは?
請求書の書き方やレイアウトについて、法律上の決まりはありません。
そのため、請求書は「取引先へ請求する内容が過不足なく記載されているもの」を作成する必要があります。
まず、国税庁のホームページでは、請求書には次の5つの項目(要件)を記載することが推奨されています。
- 請求書作成者の氏名もしくは名称(法人名など)
- 取引年月日
- 取引内容
- 取引金額(税込で記載)
- 取引相手の氏名もしくは名称(会社名など)
取引の相手方から交付を受ける、請求書、納品書等(注1)(注2)
請求書等への記載事項
1書類作成者の氏名又は名称 2取引年月日 3取引内容 4取引金額(税込み) 5書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称(注1) 小売業、飲食店業、写真業、旅行業等を営む事業者が交付する書類につきましては、5の記載を省略することができます。
(注2) 令和元年10月1日から令和5年9月30日までの間は、軽減税率制度実施前の請求書等の記載事項に、
1 軽減税率の対象品目である旨
2 税率ごとに合計した対価の額 の2項目を加えることとされています。
また、この間の経過措置として交付を受けた事業者が事実に基づきこれら2項目を追加記載することも認められます。
引用元:No.6625 請求書等の記載事項や発行のしかた|国税庁
これらは最低限記載すべき項目となるため、請求書を作成する際には必ず明記しましょう。
また、トラブルを防いでスムーズにやり取りを進めるために、以下の項目も加えるのが基本となっています。
- 請求書No(番号)
- 振込先の口座情報
- 消費税額
- 支払期限
それ以外に、特定のケースで必要となる項目が出てきた場合には備考欄などで対応したり、項目を増やすことも検討しましょう。
念のため、請求書に必要な項目はあるかどうか事前に確認しておくことで、再発行や作り直しなどの手間が省けます。
このページでダウンロードできるテンプレートには上記の項目が全て記載されているので、必要な情報が正しく明確に伝わる請求書を作成するためにぜひ活用してください。
また、個人事業主から企業に発行する請求書には、源泉徴収の対象となるケースがあります。
その場合は、各種請求書に源泉徴収の欄を追加してご利用ください。
2-3. 請求書をメールで送る時のファイル形式はどれが良い?
請求書を作成する際は、Excel・Word・PDFのどのファイル形式を利用しても問題ありません。
普段から使い慣れていて、管理・共有しやすいものを選ぶのがよいでしょう。
中でもエクセルの自動計算機能は、計算や手入力のミスを防いだり、消費税率や商品単価の変更にも柔軟に対応できるため汎用性が高いです。
そのため、初めて請求書を作成する方や、請求書作成の作業効率を上げたい方は、エクセルのファイル形式を利用することをおすすめします。
そして、請求書を取引先へメールで送る際は、必ずPDFのフォーマットにしましょう。
これは、エクセルやワードのファイル形式では、請求書の内容を簡単に変更できてしまうためです。
また、エクセルやワードは様々のバージョンが使われているため、取引先のパソコン環境によっては、請求書のレイアウトが崩れたり、文字化けしたりなど、正しく表示されない可能性があります。
PDFのフォーマットであれば、無償のソフトでパソコン環境に依存することなく閲覧可能です。
以上のことから、トラブルを避けるためにも、作成した請求書をメールで送る場合はPDF形式で取引先に送るようにしましょう。
2-4. 請求書に印鑑は必要?
先述した通り、国税庁が推奨している記載すべき項目に印鑑はないため、請求書に印鑑は必須ではありません。
しかし、会社として発行している請求書である証明としてや、偽造されるリスク回避のため、また習慣として請求書に印鑑を押している会社も多いです。
最近では、デジタルで請求書を作成する機会が増えてきているため、PDFで請求書を作成する場合は電子印鑑を利用するとよいでしょう。
3. 失敗しない請求書の送り方【郵送/メール】
ここからは、失敗しない請求書の送り方についてご紹介します。
郵送とメールそれぞれで送る場合のポイントと注意点を解説しているので、参考にしてください。
3-1. 請求書を郵送で送る場合
郵送で請求書を発送する場合は、請求書に送付状を添付して送るのがビジネスマナーです。
送付状は、単に挨拶としての役割を果たすためではなく、同封している請求書の枚数など、請求書だけでは説明できない内容をお知らせして、双方の認識に間違いがないことを確認するために重要な書面となります。
請求書と同様に、送付状にも明確に決められたルールや形式はないため、テンプレートを活用して自由に作成して問題ありません。
以下のページで、すぐに印刷して使える送付状テンプレートを公開しているので是非ご利用ください。
関連記事【無料で使える】実用的な送付状テンプレート―記入方法やコピペで使える挨拶文もご紹介!
また、請求書を送るための封筒には「請求書在中」と記載すると、他の郵便物に紛れずわかりやすいです。
「請求書在中」を書いていて困ることは無いので、会社での指定が無ければ記載しておきましょう。
3-2. 請求書をメールで送る場合
メールで請求書を送る場合は、まず取引先にメールで請求書を送っても問題ないか確認を取ります。
確認が取れたら、メールにPDFの請求書を添付して送ればOKです。
この場合、送付状のPDFを添付する必要はありません。
その代わりとして、メールの件名と本文に、送付状と同様の内容を記しておきましょう。
以下の例文を参考にしてください。
件名
本文
山田 一郎 様
いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の佐藤です。
「□□□□□プロジェクト」の件について、10月分の請求書をメール添付にてご送付させて頂きます。
内容をご確認の上、請求書記載のお振込先へ期日までにお振込み頂くようお願い申し上げます。
万が一、請求書ファイルが開封できないなどの不都合がございましたら、お手数ですがご一報頂ければ幸いです。
----------------------------------------------------------
添付ファイル:202010_請求書.pdf
請求金額:20,000円
お振込期日:2020年11月11日
----------------------------------------------------------
ご不明な点がありましたら、担当の佐藤までお気軽にお問合せください。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
============================
〇〇株式会社
〇〇部 佐藤
TEL:000-0000-0000
メールアドレス:example@example.com
============================
4. 請求書に関するよくある質問
ここからは、請求書の作成や発行、支払いに関するよくある質問をご紹介します。
請求書に振り込み手数料は記載すべき?
一般的には、料金を支払う側が振込手数料も負担することが多く、請求書に振込手数料を記載することは少ないです。
振込手数料をどちらの負担にするかは、双方合意の上で決定し、備考欄などに記載します。
支払いを受ける側が振り込み手数料を負担する場合には、合計額に振込手数料を含んだ額を記載し、内訳で内容を記載すると良いでしょう。
FAXで請求書を送付してもいい?
FAXでの送付については、取引先に受け取り可能かどうか確認してから行いましょう。
取引先の事情によっては、FAXを利用できない場合もあります。
また、FAXで請求書を送った際には、紛失を防ぐためにメールや電話でFAXを送った旨を伝えるようにしましょう。
請求書を書き間違えた場合、訂正してもいい?
請求書を書き間違えた場合は、訂正も可能です。
訂正する場合は、該当の箇所を二重線で消し、上から印鑑を押印します。
その際利用する印鑑は、請求書に押したものと同じ印鑑を押してください。
なお、請求書に複数個所ミスがある場合は、再発行することをおすすめします。
手書きの請求書でも有効?
請求書は、必要な要件を満たしていれば、手書きでも問題ありません。
しかし、手書きの場合は記入間違いが起きやすく、手間がかかります。
業務を効率化するためにも、請求書はパソコン上で編集・発行し、電子化することがおすすめです。
5. 請求書テンプレート集まとめ
初めて請求書を作成する方でも、簡単ですぐに使えるテンプレートをご用意しました。
エクセル・ワード・PDFのファイル形式を無料でダウンロードできるので、自分に合ったものを選んでください。
そして、取引先に内容が正しく伝わる請求書を作成・送付するために、
- 請求書に記載すべき項目のチェック
- 適切なファイル形式
- 請求書の送り方
を確認して、トラブルを起こさずスムーズにやり取りを進めましょう。
請求書のテンプレートを活用して、どんどん仕事を効率化してくださいね。
参考文献
- No.6625 請求書等の記載事項や発行のしかた.国税庁.https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.htm
コメント